会長挨拶
令和6年度挨拶
「 特許に挑戦しよう」
姫路発明研究会
会長 中村 隆弘
姫路発明研究会へ入会したのは昭和61年(1986)1月です、この年4月に年次会報が創刊されたので39年目となります。80歳近くなり同級生が次々と冥界に行きつつあるので当会会長として言っておきたいことを述べます。当会は本来、名が示すように発明を研究する会であるべきなのです。ところが発明になるような発表を待っていても極少数の人しか参加してこないだろうということで、当時の石見会長が発明ごっこを提唱され今に至っています。けれども発明に対する姿勢は正しく石見会長みずから工業所有権用新案を次々と出願され、私も啓発され勤務先では実用新案や特許の出願を考えたものでした。そのおかげで会社での工業所有権出願件数は1.2を争っていました。先日家に来た小学生の孫にじいちゃんは発明研究会の会長をしているがどんな発明をしたのかと聞かれ、会社に勤めていた時の約20件のと特許公報や約70件の実用新案公報、退職後、登録された2件の特許証を見せると納得したようです。私の例ですが約200件出願して登録され権利となったのは半分以下です。
当会の会員さんには特許にもっともっと触れていただきたいという思いで、昨年10月には当会会員の北川さんに登録された発明(特許)についてお話しいただき、12月には当会賛助会員会社に駒田さんの登録された発明(特許)を見学に行きました。自社の技術を守るため開発した商品には必ず特許や実用新案を付けるべきという商品開発時代もありました。会社組織でも発明した新商品を販売するのは非常に難しい、新製品を売る難しさは販売網を作るなど大変な努力が必要です。今までにない良いものを作ったら売れるだろう、それだけでは売れません、個人でどうやって売るのですか。個人ではほとんど不可能です。飯が食える発明は極少数です、発明で飯を食える人は弁理士か会社の特許担当だけだと思っています。
しかしながら当会の正会員には特許や実用新案の出願をしてほしい、工業所有権を出願された人は特別会員にするとか、いつまでもごっこ会員ではなく工業所有権の出願を経験してほしいのです。何のために特許出願を奨励しているのか?発明研究会が発明研究会であるためにです。自分がこの世に存在したあかしのためにという人もいます。出願し権利化された特許・実用新案は、特許庁に登録され残っていきます。パソコン検索で『特許出願書類の書き方ガイド』と打ち込めば工業所有権情報・研修館の発行したものがダウンロードできます。他にも沢山の案内が出てきて個人の特許出願を奨励しています。
工業所有権は特許・実用新案・意匠・商標とあります。現在ではこのような知財情報はJ-Plat-Patを使って簡単に調べることができます。また高専では学生に特許を出願しようという教育も始まります。審査請求料・特許料は個人中小企業に大きな助成があります。それを最大限に利用して自分の発明を持ちましょう。私の子どものころ学校では、日本は資源が少ないので外国から資源を買ってものづくりをし、それを売って成り立つ国だと教えられました。そのものづくりの脆弱さです。それを少しでも緩和するために頭を使いましょう。色々と並べましたが、まだまだ教育や特許について述べようと思います。また今回から印刷を小倉印刷(株)さんにおねがいすることになりました。会員の皆さん、これからもご協力よろしくお願いします。
中村 隆弘
姫路少年少女発明クラブ/会長
光テクノ株式会社/代表取締役
http://www1.winknet.ne.jp/~hikaritech/
■事務所:670-0976姫路市中地17-1
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