会長挨拶
令和5年度挨拶
「 ものづくりへの憂い」
姫路発明研究会
会長 中村 隆弘
私の父親は四男四女の長男で電信が出来たので通信兵として沖縄にいました。
私が生まれたことは知ったようですが、沖縄が玉砕し5月19日に戦死した命日になっています。
父とはこの世で約4カ月一処に居たようですが本当のところは不明です。
祖父、祖母、母との4人暮らしでしたが、叔父叔母が多いので家への出入りは多く、祖父に
はかわいがってもらいました。ということで生まれたときから8人兄弟の長男の代わりで年長者に意見を言わされたり、9人目の末っ子の様に育てられ、下の叔母2人が社会人と学生で私の世話をしたとよく言われました。
祖父が亡くなったのは昭和31年、小学校5年生でした、主な記憶はこの頃からが始まりです、 電気をつけてといえば照明を点けることでしたが、これから電気の時代になるという 気配がまざまざとありました。 鉱石ラジオを作ろうとしたのですが肝心の鉱石がいい加減なもので針で表面をついて検波作用を させるものでしたがどうしてもできず、断念しました。
6年生になった年、鉱石ラジオの検波用にゲルマニウムダイオードができた、ということを
聞き、早速試して、神戸放送(今のラジオ関西)とNHKだけでしたが家族、叔母などに自慢し
たものです。
その後、中学校に入りラジオ少年の興味は、並3、並4、5球スーパー、アマチュア無線と なったわけですが、大学時代には知り合いから頼まれるテレビの修理で小遣いを賄ったものです。農家なので米と野菜はありましたが、お金は無かったので、まずなんでも自分で出来ないかを考え道具から作ったり、高校卒業してからは、相続登記なども自分でやりました。 学校では、日本は資源が少ないので外国から資材を買ってものづくりをし、それを売って
成り立つ国だと教えられたのです。
そのものづくりの脆弱さです、昨年末の事ですが車を注文したのだが納車は来年の10月ごろだと言われているという話です。
注文してすぐに納めてこそ販売したという気になるでしょうが、色々聞いてみますと1年半待ちもあるとのこと原因は半導体が無いからだというのです。1年もあれば何でも作れるのではないでしょうか、工場は休むわけにいかず未完成の車が沢山並んでいるこんな光景が目に浮かびます。
海外に依存するのもいい加減にして国産の部品を使って作りましょう、売ってくれ無くなればどうするのでしょう、自動車のEV技術は中国に相当負けているようですし、国内で作れないのは日本の技術力が落ちたのでしょう。
大勢の肉親からは、人を傷つけること、人の物を盗むこと、は絶対だめ、真面目に働くこと
が1番などを教えられましたが、この頃は、個、中心で、自分のしたい事を実行するには手段 を選ばない、また辛抱することがなく、個人情報を守ることへの異常さをも感じます。
色々と並べましたが、まだまだ教育の問題点を指摘しようと思います。 会員の皆さん、これからもご協力よろしくお願いします。
中村 隆弘
姫路少年少女発明クラブ/会長
光テクノ株式会社/代表取締役
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