「鉄のふしぎ博物館」見学記
2015-12-19
見学日 平成27年12月19日
当会副会長 吉田 陽一
今年度の施設見学は飾磨区阿成渡場にある姫路発明研究会賛助会員の衣川製鎖工業株式会社を訪ね、併設の「鉄のふしぎ博物館」を見学しました。
例会を終え現地に集合したわれわれ20名は2階の博物館に案内されました。その入り口には衣川社長の名刺を利用し日付や所属団体名が記載された全員分のネームカードが用意されており、そのおもてなしにびっくり。
入館すると鎖の原料である「鉄」に関する数多くの展示物や資料が迎えてくれ、「ここにあるものは何でも自由に見て、触れて、「鉄」のふしぎを体感して下さい。」という衣川社長のオープンな言葉に、また、びっくり。この後“びっくりぽん”の連続かな・・・と、ワクワクされた方も多かったのではないでしょうか。
●天然の磁石 入館すると、真っ先に吊り下げられた石が目に飛び込んできます。アメリカ・ユタ州産の天然磁石で、長さ20㎝、巾13㎝、厚み7㎝、重さは5.5㎏もあります。その石にクリップや磁石がくっ付く、とてもふしぎな光景を見ることができました。純粋な天然の磁鉄鉱は磁石にはならずに、少量の希土類金属が入った変種が磁石になります。長い鉄の歴史から考えると、人工的に磁石を作ることができるようになったのは、つい最近のこと。
●大きな隕鉄 大きなものは8.6kg のカンポ・デル・シエロ(天の原)隕鉄、3.4kgのギボン隕鉄が展示さています。現在、このように大きなものは入手不可能なようです。
●磁石を狂わす石 玄武岩の上にコンパスを置いてみると…置く場所によってN極の指し示す方向がまちまちです。摩訶不思議!!
●磁石にくっ付く石ころ 博物館を訪れた方が「なぜ石ころが磁石にくっ付くの??」と興味を持って市川で石を探してみた。すると、本当に磁石にくっ付く石がたくさんあってびっくりされたようです。市川の石ころには多くの鉄分が含まれているからだそうです。磁石を持って、近くの川原へ出掛けましょう。
●鹿の角?? 現在の刃物は金属製ですが、古代人は黒曜石を割って刃物を作っていたようです。鉄のハンマーで割っても切れる刃先が得られないが、鹿革と鹿の角を使うと見事な刃先が得られるようです。刃物 のルーツにまつわることから展示されています。
●金箔をかざして見ると… 金箔をかざして見ると緑色に透けて見えます。透過光と反射光の関係からそう見えるようです。金箔はかなり薄いものなんですね。ふしぎな世界です。
●隕石と結晶 近所の小学生たちの見学も受け入れされています。大変なその場の様子が目に浮かびます。その子供達に人気があるのは隕石と結晶だそうで、やはり見学時間は大幅にオーバーするようです。
私は以前に見学させていただいたことがあり、今回の見学が二度目になります。しかし、何度見学させていただいても十分理解することは困難だと思いました。本当にたくさんのふしぎがあって紙面では紹介しきれません。ぜひ、見学されることをおすすめします。また、下記のURLで予習、復習されることも大切です。
「鉄のふしぎ博物館」
http://www2.memenet.or.jp/kinugawa/museum/0100.htm
「むらの鍛冶屋」
http://www2.memenet.or.jp/kinugawa/
最後になりましたが、たくさんの“びっくりぽん”を体験させていただき、本当にありがとうございました。衣川製鎖工業株式会社様のますますのご発展を祈念して筆を置きます。
■来て 見て ふしぎ 体感 !!
「鉄のふしぎ博物館」
■夢をつなぐ 心をつなぐ 世界をむすぶ
衣川製鎖工業株式会社
〒672-8039 姫路市飾磨区阿成渡場1111
TEL(079)234-1515
http://www2.memenet.or.jp/kinugawa/
ryou@memenet.or.jp